2012-08-27

秋・冬へ向けて…

秋・冬へ向けて、7月に蒔いたキャベツ類の植え替えをしました。

外はまだ暑く、乾燥しているので、すぐに畑には植えず、ひとまわり大きな鉢に植え替えて、涼しくなりまで、日除け&虫よけをした園芸ハウスの中で育てます。


夏野菜の収穫と保存食作り

ナスやトマトやキュウリ…夏野菜の収穫がピークです。

 
色とりどりのカラフルナス


 「Barbarella」…美しい紫の皮をむくと、女性のもち肌のような柔らかくキメの細かい果肉が…。とても美味しいナスです
 「Green Apple」…翡翠色の美しい緑ナス。ナス特有の匂いがなく、ほのかにフルーツの様な香りが。
 
「Gretel」…白いミニナス。火を加えると茶色くなって白色が薄なわれるのですが、実は火を加えるとトロけるようです。
 

「Ofhelia 」…桜ん坊の様に、鈴なりになるミニナス。可愛いでしょ?
 

「Listada de Gandia」…南フランスの伝統品種で紫と白の美しい斑入りナス。果肉は深みのあるしっかりとした味わい。
 

茄子はオーブンで焼いて真空パック詰めにし、冷凍保存します。
 

トマトは、細長いイタリアントマト品種(Follia)、アメリカの洋ナシ型のミニトマト品種(Red Fig)、ドイツの丸い生食用品種(Eva purpleball )を作りました。


 

イタリアン・トマトはトマトソースに、ミニトマトはドライトマトに加工しました。
 

オイル漬けにして保存したドライトマト。使用した「Red Fig」という品種は、アメリカの18世紀以来の伝統品種で保存用に用いられたそうです。そのまま食すには、現在の甘いミニトマト品種の甘さにはかないませんが、オーブンで水分を飛ばしてドライトマトにすると、しっかりと深き味がしました。
 

キュウリも、フランスのピクルス用と日本の2品種を栽培。塩漬けして保存し、後で酢漬けと醤油漬けに加工します。

2012-08-11

花火


深夜に近所を気にせず花火ができるのも(打ち上げはできないけど…)、わが宿のよいところです

ベジタリアンメニュー

オリンピックもいよいよ大詰めですね。
サッカーをはじめとした競技の行方に、手に汗握る思いで聞き入っていましたが(私は主にラジオで聞いていました)、興味深かったのは開会式で最初にイギリスの田園風景が描かれていたことです。

田園=農地のある暮らしと風景、それが産業革命を始めとするその後の英国の歴史とロックミュージックへ至る音楽を始めとした文化の出発点で、いまでも国の礎として位置づけられていました。

ところで、ヨーロッパ各国では、近年ベジタリアン(野菜・穀物食)メニューを備えるレストランやホテル、インが多いそうです。

特にイギリスは、開幕式でも取りをつとめたポールマッカートニーが、亡き妻リンダさんと一緒に普及させたこともあって、ファストフード店やパブにもベジタリアンメニューが用意されているというお話をお聞きしました。

わが宿でも、
・欧米で一般的な、野菜と乳製品を使ったラクトベジと、
・日本人の伝統食を元に野菜や穀物、植物性発酵食品のみを使うマクロビオティック

この2種類のベジタリアンメニューを用意しています。

最近は、このベジタリアンメニューをリクエストいただくお客様が増えています。

そんな、メニュー(ラクト・ベジタリアン)の中からご紹介します。

前菜…ナスのソテーインド風、夏野菜の蒸しサラダ、野菜の皮の旨みを生かしたご飯サラダ

グラタン料理 いつもは魚だしとアンチョビで旨みを出すところを、きのこと野菜のブイヨンにセイタン(小麦粉グルテンの醤油漬け)を使いました。具材はジャガイモ、ナス、ズッキーニの花。


イタリアの甘い青唐辛子品種と冷凍豆腐のマリネ 

青いカイエンナペッパーのペーストを着けていただきます。
これが美味しい! と大好評。
 


ヒジキとトマトのスパゲティー

凍らした夏みかんのコンポートとビーツと林檎のジャム、十勝小豆のあんみつ風デザート



朝食メニュー、モルヘイヤ入りベーグルパン、ナスとポテトのケーキ青菜野菜添え、夏野菜のカポナータ(炒め煮)、自家製いちごジャム、モルヘイヤスープなど。



2012-08-07

秋の王冠



Autom crown(オータムクラウン 写真左)=秋の王冠。
シンデレラのカボチャの馬車のような..

美しいカボチャがとれました。

味はどんなかな? 
楽しみです。


立秋、ムクゲ、無窮花、木槿、Rose of Sharon…

今日は、二十四節気(一年を二十四等分した東アジアの太陽暦)の立秋です。
朝から真夏の太陽が照りつけ、今日も軒下の温度計は29度(正午現在)を示しています。ただ、雨模様の昨日に比べると空気が乾いていて、室内でじっとしている分には汗もかかず、冷房も必要がありません。 みなさまの地方はいかがですか。


それがしも その日暮らしぞ 花木槿(はなむくげ)
                              …小林一茶

ムクゲの花が咲き始めました。夏の終わりから秋のはじめにかけて咲き、俳句では秋の季語となっていますね。

その日暮らし…」は、典型的な一日花で、朝開いた花は夕方にはしぼんでしまう様子を捉えています。江戸で俳諧を学んだ後信州に帰郷した一茶は、実生活上ではなかなか安定した暮らしが送れなかったようです。自身の身の上を重ねあわせて詠んだのでしょう。

一方、この花を国花とする韓国では、たとえひとつひとつの花の命は短くとも、次から次と咲き続けて尽きることがないところから「無窮花(ムグンファ)」と呼び、古来、他民族からの支配や侵略を受けながらも、独自の文化と民族性を世代を超えて受け継いでいった自らの姿に重ね合わせているそうです。

俳句や和歌では木槿と表記しますが、これは中国語の木槿(mùjǐn ムーシン?)」からの借用です。漢方では白花系のムクゲの蕾を乾燥させたものを「木槿花」と呼び、胃腸炎に処方するそうです。また、枝は製紙材料に用いられたそうです。古来東アジア世界では、中国を起点に、実用的な植物として広まっていたようです。

小学館版園芸植物大事典では、中国が原産とされていますが、朝日百科 植物の世界(1995)では、東アジアから中近東まで広く分布していて、原産地は不明とあります。ムクゲはハイビスカスの仲間(和名はフヨウ属、学名はHibiscas属)となり、この仲間では最も耐寒性のある丈夫な花木です。

ムクゲの学名は、Hibiscas syriacus (ヒビスカス・シリアクス)と記述され、意味は「シリア原産のハイビスカス(=エジプトの神イビスに似たもの)」。シリアはいま、内戦状態にある中近東のシリアです。

英語では、Rose of Sharonと呼びます。これは…


わたしはシャロンのばら、野のゆり。
(中略)
ぶどうのお菓子でわたしを養い
りんごで力づけてください。
わたしは恋に病んでいますから。

あの人が左の腕をわたしの頭の下に伸べ
右の腕でわたしを抱いてくださればよいのに。

(旧約聖書 雅歌2-1~6)

と、相聞歌形式で歌われる古代ユダヤの歌謡の中で謡われた「シャロンのばら」に由来するとされています。


世界中のあちこちで、人は花に想いを寄せて来たようですね。







2012-08-06

盛夏のお料理…

8月のお料理から、いくつかご紹介です。

夏バテに効く野菜の前菜

夏野菜のカポナータ(ハーブやスパイスを効かせた野菜炒め)と、カレーピラフ。
元気が出ますよ!
夏が旬のヤマトカマスを使って、蒸しカマスのマリネと、青菜の生野菜サラダ。
自家製のリーフレタスやエンダイブ(フリンジチコリー)をたっぷり使って。
この時期、新鮮な青菜のサラダは他ではなかなか味わえません。

さっぱり前菜…マクロビ教室で学んだお豆腐を使ったお料理の応用。
絹ごし豆腐を一旦冷凍して戻すと、お肉のような食感になります。
これを使って、フリッジテッロというイタリアの甘い青唐辛子と一緒にさっと炒めたお料理。
エンダイブ(フリンジチコリー)、イタリアントマを添えて。白ワインのお供に最高!

新鮮な茄子をたっぷり使ったピッツァ。
欧州の茄子品種は日本の茄子のような匂いがなく、実はとろけるように柔らか。
癖がないので、お子様にも喜ばれます。


イタリアンナス。BARBARELLA。果肉は雪のように白くて、柔らかい。

モルヘイヤのポタージュ。

モルヘイヤ( ملوخية‎‎ ; mulūkhīya。日本では一般にモロヘイヤと呼ばれていますが、原産地の言葉(アラビア語のエジプト訛り)では、こちらの方がもとの発音に近いそうです)。
夏はスープをはじめ、グラタンのソースやパン、ケーキ、アイスクリームまで、大活躍。カルシウム、カロテン、ビタミンB、ビタミンCなどの栄養素の他、抗酸化作用や抗炎症、抗ヒスタミン(アレルギー抑制)作用のあるクエルセチン(フラボノイド配糖体)を豊富に含むので知られる栄養&薬用野菜。


マクロビオティック 修了式

先週3日。


一年間、実践コースと応用コースを学んだ、川内翔保子マクロビオティック料理教室(※)で、卒業研究に当たる”修了課題料理”を提出してご吟味していただき、無事修了証をいただきました。

ドキドキしながら作って提出したお料理は…、

実践コースの課題料理
・野菜を具にした玄米太巻き寿司

応用コースの自由課題料理(2品)
・小豆と茄子を使った、アーミッシュ・ベジタブルブレッド
(卵の代わりにモルヘイヤ、砂糖の代わりに玄米水飴で代用)
・夏野菜のトマト煮とチーズ風玄米クリームのピッツェッタ(ピザパン)
(具材のトマトソースの味付けにアンチョビの代わりに塩麹を使用。
玄米をクリーム状にして、やはり塩麹とハーブ類を使って味付けし、モルヘイヤでトロリとさせてチーズに似せた。具を包んだピザ生地は、北海道十勝産の超強力粉をブレンドした夢力を使用、発酵に玄米水飴を使用)

(写真は撮り忘れました m(__)m)


巻き寿司は、玄米の炊き加減や具材の煮加減などに、もう少し工夫が必要とのことでした。
和食はシンプル。普段作り慣れていないこともあって、ちょっとしたミスや足りなさがすぐに現れますね。まだまだ、修行が必要です。

自由課題の料理は、普段作り慣れているものを、マクロビ用に工夫したものです。


アーミッシュブレッドは、「ふわっとした食感で甘みもあり、とてもおいしい」
ピッツェッタは、「すばらしい! スパイスたっぷりの香り高いピッツァ」

と、ご好評をいただきました。

川内先生は、マクロビオティックを世界に広めた桜沢如一の奥様里真先生に師事され、日本で最初に開校されたリマ・クッキングスクールで師範科を受け持たれています。

お言葉をいただき、ほんとうに感激しました。


応用課程(Seasonal)コースは、時々の季節にふさわしいお料理を作って、「いのちと心に大切な」マクロビオティックの考え方と技術をより深め学ぶコースです。 実践(Sweet Home)コースは、一昨年に学んだ基礎コースの上のクラスで、マクロビオティックの基本的なお料理を学ぶコースです。
いただいた修了証です。
「いのちと心に大切なマクロビオティック料理で益のご精進を期待しております」と書かれています。




2012-08-02

暑中お見舞い申し上げます。 野菜の森。


暑中お見舞い申し上げます。

どうでしょうか、森の中みたいで、ちょっと涼しい?

茄子の茂みに入り込んで、写真を撮ってみました。
品種は美しい玉(ぎょく)=翡翠(ひすい)色のアップルグリーン。


可愛い小さな丸茄子、オフェーリア。


ミニサイズの白茄子グレーテル。


その他の写真。今月のアルバムにアップしました。
下の写真をクリックすると、アルバムにリンクします。

2012-08