2012-06-13

あじさい、ラベンダー…庭の草花



2012/06/13 (水) 20.9度(午後2時半)
今日は薄曇りの空から、時折青空がのぞく一日です。
皆様の地方はいかがですか?

宿の周囲では、庭や畑の土手(法面)に植えたアジサイ(紫陽花)が花盛りです。

紫陽花はリトマス試験紙みたいに、土壌のPH(水素イオン指数)によって色が変わり、アルカリへ傾くと赤、酸性に傾くと青になると言われますね。

確かに、野菜の栽培のために石灰を加えて酸性を中和している畑地周辺では赤く、その影響がない場所では青いものが多いようです。

ただ、花色の変化はPHだけではなく、土壌中のアルミニュウムイオンや開花日数など、いろんな要素が関わっていてなかなか複雑なのだそうです。と言うわけで、いろんな色の紫陽花が咲いています。

その他、この時期の庭のお花をご紹介しますね。


真正ラベンダー(Lavandula officinalis/または Lavandula angustifolia  )。
2年前に、イタリア・フランキ社の種子をまいて育てた、基準種となる品種。
関東南部でラベンダーを種まきから育てるのはなかなか難しく、500円の袋から一株しか育ちませんでした(泣)。サカタのタネのラベンダレディーのような早生の改良種ならば結構作れるのですが…。でも、やっぱり香りが違いますね。それに、苦労し甲斐も愛おしさを増してくれます。

このまま庭で見ていたいのですが、雨で弱ってしまうので、明日晴れるというので刈り取ろうと思います。


この小菊の様な花はフューバーフュー、ナツシロギクです。頭痛や風の初期症状に効果のあるハーブとしても有名ですね。ハーブティーにするとすごく苦いのですが、でも確かに頭がすっきりします。




ヤロー、セイヨウノコギリソウ。これもハーブとして知られる草花です。防虫効果があるので、上手に乾燥させるとドライフラワーになり、クローゼットなどに飾っておくと虫よけになるそうです。ただ、この時期きれいに乾燥させるのは、なかなか難しいですね。でも、とても丈夫な植物で、暑さにも寒さにも負けずに、ほぼ一年中花を咲かし、地下茎やこぼれ種で少しずつ殖えていきます。(黄色や赤もありますが、そちらは弱いです)


マジョーラムの花。オレガノの一種で、スパイシーなオレガノに対して甘い香りがします。
ジャガイモやチーズの料理によく合い、私の好きな料理用ハーブのひとつです。でも、雨に弱いので、これも早めに刈り取らないと…。
セージ(salvia officinalis 薬用サルビア)の花もいまが盛り。切るのが惜しいのですが、これも早く剪定しないと夏越しできなくなります。



観賞用の宿根サルビア、ガラニティカという品種です。
サルビアは世界中に分布していて、たくさんの種類があります。そのうち、日本の環境でも夏越し、冬越しが出来て、毎年花を咲かせる種類を園芸業界の用語で宿根サルビアと呼びます。赤、青、白…いろんなものを植えてみましたが、結局、大事に育てているセージと、このガラ二ティカしか残りませんでした。これはとても丈夫な植物で、地下にイモ状の地下茎が出来、どんどん殖えていきます。

涼し気な青紫の花色、少し工夫すれば切花にもなるし(いったん、全草を水に漬けておく)、夏から秋まで長く咲いてくれて、手入れは一切いらない…、まったく文句をつける筋合いはないのですが、雑草の様にあちこちにあると有難味がなくなります。なんと言うか、人間って、贅沢ですね。


2012-06-08

インターナショナル トマト


6月7日、ようやくトマト苗の植付けができました。
今年は、イタリア、ドイツ、アメリカの三種類のトマトを選んで、種蒔から育てています。
   品質の高い種子の販売で知られる イタリア Franchi社の、 フォッリア(FOLLIA)ハイブリッド という品種。

果肉が厚く、味に深みのある代表的なイタリアントマト(料理用)に、サンマルツァーノという品種があります。カンパーニャ地方、ローマ時代の有名な遺跡ポンペイを火砕流で埋めたヴェスビオス火山の山麓で栽培される伝統品種です。この系統をベースに、育てやすく、生食も出来る品種として改良された交配(ハイブリッド)トマトです。
   こちらはアメリカの古いエアルームトマト、レッドフィグ(Red Fig)。

エアルームheirloomというのは家宝といった意味ですが、ここでは各地方の栽培農家が代々守り続けた伝統品種を意味します。

これは18世紀といいますから、200年以上も前からアメリカで栽培され、受け継がれて来た品種だそうです。

フィグというのはイチジクのことですが、イチジクのように甘みがあり、乾燥させて、冬季の保存食として利用されたトマトだそうです。
   こちらも、エアルームトマト、エヴァ・パープル・ベルというドイツの伝統品種です。

ムラサキがかった濃い色のサラダ用トマトで、甘くジューシーなのが特徴だそうです。
植付けまで順調に育って来ました。
さて、個性的で美味しいトマトがたくさんなると思います。
楽しみにしてて下さいね。

2012-06-07

和服美人



キキョウ科 カンパニュラの仲間で、日本の山野に自生する ホタルブクロが、畑の周辺で咲き始めました。

教会の釣鐘のようで、華やかな色彩の、ヨーロッパのカンパニュラに比べると、ずっと地味な印象ですが、しっとりとしたもち肌の和服美人のような趣があります。とても野草には見えない美しい花ですね。

私達のように海岸に近いところでは、白い花がほとんどですが、内陸山地へ行くと、紫や赤など、色の濃いものが見られるのも特徴の花です。

ナスの植え付け

今日は日が照って熱くなるという予報でしたが、それ程でもなく、雲が多く、秋に吹くようなひんやりした風が吹いています。



昨日はナスの植え付けを終えました。
今年は、アップルグリーン(翡翠色)、白、ラベンダー色と白のまだら、手のひらサイズのミニ丸ナス、きんちゃく型でイタリア・フィレンツェ地方の伝統的なナス…と、色も形もとりどりの品種を種まきから育てました。

ラベンダー色と白のListada de Gandia というフランスの品種
美しい緑色のapplegreenという品種
美味しいフィレンツェ地方の伝統品種。
白いミニナス Gretel 
手のひらサイズのミニ丸ナスが桜ん坊のようになるOfheliaという品種。
昨年栽培したOfhelia




2012-06-06

トマト、ナスの植え付け。



6月5日 今日は台風が南岸を通過。伊豆諸島南部ということで、だいぶ離れていますが、それでも未明から、台風時独特の、低く唸るような風が時折吹いています。
みなさまの地方はいかがですか。

背丈が1メートルほどに育ったトマト苗に、ようやく花が咲き始めました。

雨風が心配だけど、これから畑に植え付けます。

3月末に種まきしてから約2ヶ月ちょっと。
市販の苗を利用する場合に比べ、定植が一ヶ月以上遅くなり、その分、収穫も遅くなりますが、でも、種から育てると、惚れ惚れするくらい丈夫な苗が得られます。

それに若いので、これから迎える日本の夏…

アンデス高地原産で、ヨーロッパ地中海で育まれたトマトは、乾燥した気候と、昼間は暑くても夜は温度が下がる環境を好むので、熱帯ジャングルの様に高温多湿で夜も暑苦しい日本の夏は大変なストレスになりますが、若ければ、それに耐える力を持てます。

さて、雨はまだ大丈夫みたい。畑に行ってきます。

レタス 依存症?



春の初めに、暖房を入れたフレームの中で、一粒一粒ピンセットで種まきしたイタリアのレタスが、いま育って、お客様のお料理や毎日食卓に上っています。

もう、美味しくて、美味しくて…、三食、山盛りのサラダにして食べるのはもちろん、スープや炒めものや、いろんな料理に加えて食べてます。もしかしたら、レタス依存症になっているかも (^_^;)

このあと、暑くなると、高温多湿に弱いレタスは栽培が難しくなります。

そしたら、寂しいだろうなぁ

2012-06-04

選定ハーブ…挿し木とドライハーブ作り

選定したハーブのもうひとつの使い方は、挿し木をして株を増やすのと、ドライハーブにして保存する方法があります。

伸びすぎたローズマリーを剪定しました。
枝先の柔らかい部分…この春に伸びた枝は、きれいに洗ってキッチンペーパーでよく水を拭い、バケットに並べて、食品からのにおい移りのない飲み物用冷蔵庫に入れて乾燥させます。(湿度と気温の高い日本の今の時期では、通常の状態では上手に乾燥できません。そこで冷蔵庫を利用すると、ガビや腐敗の心配もなく、綺麗な緑色や香りを保ったままドライハーブにすることが出来ます。

枝の根元部分、木質化して十分成熟した枝(前年以前に育った枝)は挿し木に出来ます。
切り口を鋭いカッターで斜め切りして十分水揚げした枝を、清潔な土に刺して、日陰に置いておきます。この季節、うまくいくと90%位の確率で新しい株を得ることが出来ます。



   

なお、こんな具合にどんどん枝を切ってしまうと、ちっとも花は咲きませんので、青い小さな宝石のようなローズマリーの花を期待される方は、ほんの少しで我慢してくださいね。