雨の季節に鮮やかな黄金色を添えるビヨウヤナギ(オトギリソウ科オトギリソウ属 Hypericum chinense var. salicifolium)。
中国原産の薬用植物で、古来から切り傷などの手当に用いられてきたそうです。
ヨーロッパ原産のハーブで、夏至の頃に当たる「聖ヨハネの日」に、戸口や室内に吊るして魔除けとされたセイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート St. John's wort)の近縁種で、花の姿も良く似ています。
ただ、花の大きさが10円玉程もないセイヨウオトギリソウに対して、ビヨウヤナギは約5センチくらいになる、大きな花が咲きます。 セイヨウオトギリソウは、脳内神経伝達物質で心の落ち着きに関わるセロトニンの減少を抑える働きがあるとして、最近うつ症状の改善に効果があると言われるようになりましたが、このビヨウヤナギには残念ながら、その効果はないそうです。 でもとても丈夫で、日本の高温多湿が苦手で夏越しがなかなか難しいセイヨウオトギリソウに対して、こちらは放っておいても毎年豊かに花を咲かせてくれます。