2012-07-26

キャベツ類の種まき


ハウスの裏では、秋冬用にキャベツ類の種まきを始めました。
イタリアのグリーンカリフラワー、フランスの「尖がり頭のキャベツ」、パープル・コールラビ(キャベツの茎が丸くなった野菜)、赤キャベツ、ダイナソーケール(=黒キャベツ)、カラブリア・ブロッコリー、写真にはありませんがブリュセルスプラウト(赤と緑の芽キャベツ)です。


 
 野生キャベツの一種 Brassica oleracea var. oleracea
in England
© Copyright Malcolm Storey 2011-2112
この写真は、The Polistes Foundationの運営するDISCOVER LIFEより引用。
著作権と引用元を表示すれば使用できるものです。
キャベツ類は、トルコ、ギリシア、イタリア…といった地中海沿岸諸国からフランス、イギリスの暖流が打ち寄せる大西洋沿い、潮風の吹き付けるような石灰岩の隙間などに育つ野生の海岸植物でした。

これを、人間が長い年月をかけて野菜や薬草として育み、今見るような様々な形の品種が生まれたものだそうです。(>>野生キャベツの紹介 Discaver Life



日本には江戸時代に薬草(健胃薬)として紹介されていたそうですが、野菜としては明治以後、一般に広まったのは第二次世界大戦以後のことだそうです。




典型的な地中海性の越年草で、夏の終わりに芽を出し、秋に育って、冬にロゼットを形成して小休止します。(人間はこの間に野菜として葉や茎を利用します。丸い形のキャベツは、薔薇の花のような形を取る越冬型のロゼットが強く巻き込んだものです)。

そして冬の寒さを感じて身体の中にできた花芽が、日の長くなり始めた春の光を感じて花を咲かせ(この間に蕾=ブロッコリーやカリフラワーとして利用します)、初夏に一生を終えて枯れていきます。

いまでは、夏にもキャベツやブロッコリーが食べられますが、これは本来ではありませんね。

さて、早ければ10月の半ば頃から、まずはダイナソーケール(黒キャベツ)の甘くて味わいの深い葉キャベツを利用できると思います。
暑さの頂点で、あこがれる初冬の味…。

※ ダイナソーケール(黒キャベツ)…丸まらない葉を利用するキャベツ。ケールと同じくキャベツの祖先に近い形をしています。健胃薬として利用されるケールは苦いですが、こちらは甘みがあります。
色が黒いほどの緑色なので、原産国のイタリアでは「カルボ・ネロ(黒キャベツ)」と呼ばれ、アメリカでは、デコボコの葉っぱが恐竜の肌みたいというところから、ダイナソーケールと呼ばれています。