2013-03-30

南スペインに旅した気分に…


NHK BSプレミアムで、火曜日の夜にやっている「世界の街角」という番組が好きでよく見ています。TVカメラが街角を歩きながら、出会う風景や食べ物、人情を紹介していく観光番組です。

今週はスペイン南部、アンダルシア地方のマラガという港街でした。

ギリシア人よりも前に活躍したフェニキア人が開いた街で、ローマ時代には帝国の重要な植民都市として栄え、中世にはアフリカから北上したイスラム教徒が、同じ州内にあるアルハンブラ宮殿のような美しいイスラム文化を生み出しました。

その後キリスト教徒のスペイン帝国に編入され、大航海時代にはアメリカ大陸への出発地のひとつになったそうです。ピカソの生まれた街としても知られ、第二次世界大戦の前哨戦となったスペイン市民戦争では北部のファシスト政権によって激しい空爆にされされたそうです。

戦後、その街並みが復元されて、現在では、ヨーロッパを代表する観光地となっているそうです。ピカソの絵画が持つ、鮮やかな色彩と形象のコントラストは、この街の風光から生まれたのか! と気付かされるほど、美しい街でした。

マラガという都市の名前は、古代フェニキア人が、塩漬けイワシ(アンチョビですね)を作り、交易品として各地に積み出していたことから名付けらたと伝えられているそうです。

というわけで、塩とハーブを使って焼いたイワシやアンコウといった、お魚が料理が美味しそうでした。


●で、真似して作ったのがこれ。南スペイン風ハーブソルト。

スペイン語はわからないので、ドイツのお料理サイトでスペイン系の方が投稿しておられたのを参考に作りました。

このハーブミックスの特色は、料理にはあまり使われないラベンダーを使っていること。で、ローズマリーやタイムなどシソ科の強い香りのハーブだけでミックスしてゆき、イタリアやフランス=つまりヨーロッパの料理の正統にあるハーブミックスに欠かせないパセリやセロリといったセリ科のハーブを使っていないこと。

これは多分、すぐ近くにアフリカがあり、ヤシの木が街路樹として植えられた亜熱帯に近い気候で、一年を通して非常に乾燥した風土(セリ科の植物は発芽にまとまった雨が必要なので)ということが関係しているのかもしれません。(私の単なる想像です)あと、オリーブの実も使っていること。

強い香りだけど、香りの強いもの同士を合わせているので、お互いが相殺され、思ったほどクセはありません。お魚、特に青み魚の生臭さを抑えて美味しくさせてくれそうです。レシピを提供された方は、ジャガイモなどの野菜料理にも合うとすすめていました。


●さっそく、お料理にも使ってみました。いつもの小アジの蒸し焼きが、マラガ風になって、南スペインに旅した気分に… :-)

●使用するハーブは、タイム、バジリコ、ローズマリー、ラベンダーの葉(それぞれ一枝分)に、オリーブの実(私は黒オリーブを乾かして使いました)。作り方は、それらを細かく刻んで、500gの塩と合わせ、天板(オーブン皿)に広げ、150度に余熱したオーブンの入れて、火を止め、20分ほど放置して乾かすというとても簡単なものです。

オリジナル・レシピ
http://www.chefkoch.de/rezepte/1662101274338452/Suedspanisches-Kraeutersalz.html