2013-10-02

ウコンの花 Ein Blütenstand der Gelbwurzel

おはようございます。久しぶりのブログ。少しご無沙汰してしまいました。

今朝の箱根海沿いは、沿岸を通過している台風の雲がかかって、時折小雨が降ったり、青空がのぞいたり、変わりやすいお天気です。9時半現在の気温は25℃。動くと少し蒸し暑さを感じます。

みなさまの地方は、いかがでしょうか。お変わりはありませんか。


写真は、ターメリック(=鬱金ウコン)の花。
正確には穂状花序と呼ばれる構造体で、先端の白い花びらに見えるものは葉が変化した苞、実際の花はその下に、黄色い唇状の花弁を持つ小さな花がたくさんつきます。ショウガ科の植物で、ひとつひとつの花は同じショウガ科のミョウガの花に似ています。

スパイスとして利用される根茎を乾燥して粉末にしたターメリック(ウコン)は、あまり匂いませんが、花は甘酸っぱい良い香りがします。葉にも香りが合って、お風呂の入浴剤にすると、よく香り、ショウガと同じく身体が温まります。

ドイツ語では、die Gelbwurzel= 金色の根 と呼ばれるように、根茎は黄金色をしています。この金色の源はクルクミンと呼ばれる物質で、食用にすると消化を助ける健胃効果を発揮し、インドではカレーの原料、日本ではタクワンの色付けとして江戸時代から用いられてきました。また、胆汁の分泌を促進する作用があり、漢方では黄疸や胆石の薬として用いられたそうです。東南アジアなどの僧侶の僧衣の黄色はこのウコンによって染められ、着色料としても重要な作物となっています。

お魚の煮込み料理をつくるときに、このウコンの根茎を加えて煮ると、嫌な匂いが消えて美味しくいただけます。

わたしたちの庭では、以前は秋に掘りあげて、凍らないところで保存していたのですが、温暖化の影響で、最近では掘り上げなくてもそのまま越冬して春には新芽が出てくるようになりました。

写真のターメリックは、そのような株のひとつです。